療における血液検査の役割

療における血液検査の役割

医療とは病気を治すことですが、治す前に予防することも大切です。事前に対策をとっておきますと、トータルで見て治療費を減らすことができます。日本は国民皆健康保険制度ですので保険というシステムを維持するためにも予防に取り組むことはとても大きな意義があります。
血液検査ではいろいろな数値が出てきますが、糖尿病関連において重要な数値はHbA1c値です。読み方は「ヘモグロビンエーワンシー」ですが、これは検査した日以前2ヵ月の血糖値の平均を示しています。2ヵ月間という長期間であることに意味があるのですが、ある特定の日だけの血糖値では意味がありません。ですので、血糖値に関してとても効果のある検査です。
糖尿病はそれ自体よりも合併症が恐いと言われています。例えば失明したり、足が壊死して切断に結び付いたりなど重症な病気になると言われています。健康な人のHbA1c値は5.8%と言われています。それ以上の数値の人は速やかに治療を開始する必要があります。
すでに8%を超えているような人は5年くらいしますと足のしびれがはじまり、次第に感覚が麻痺し激しい痛みに襲われます。そうなりますと足を切断する必要性も生じてしまいます。また7〜8年くらいで視力が低下し失明することもあります。
糖尿病が進みますと、透析が必要になることも多く、仮に透析を拒否しますと2週間ほどで命を落とすことになります。それほど恐いのが糖尿病です。ですからHbA1c値を甘くみることがあってはいけないことになります。そのほかにも血液検査ではいろいろな病気のリスクを判断することができます。もちろん数値が基準値を超えていたからすぐに病気と決めつけるわけではなく精密検査をするかどうかの判断基準になるものです。もし、異常があったときは精密検査を受ければよいだけですので血液検査は健康に貢献していることになります。